SICM

Sussman は SICP の他に SICM という古典力学の教科書も書いてたとは。

Structure and Interpretation of Classical Mechanics : wrong, rogue and log
Gerald Jay Sussmanと、惑星物理学者のJack Wisdomが書いた古典力学の本である。MITの古典力学の講義の一つでもある。人呼んでSICM。SICPと同じように、MIT-Schemeを用いて、数式の一つ一つをリジッドに確認しながら読み進めるスタイルの教科書である。

Schemeを使っていることからもわかるように、インプリシットな引数や、値と関数の曖昧な見分けは許さない。すべてエクスプリシットに数式を書き下し、手順通りに微分積分を実行すれば、計算機であって式を導出できるように、曖昧のないノーションを採用しているのだ。

なにより、ハミルトン力学に入ると独自ノーテーションを採用したことが致命的であることがわかる。なぜなら、量子力学電磁気学、そして相対論につながるべきこの重要な定理群、数式群は、他の教科書と一目で比較ができないのだ。

http://mblog.excite.co.jp/user/kashino/entry/detail/?id=7032345

Schemeという独自ノーテーションを採用していることが、曖昧さを排除しているという長所であると同時に、他の教科書と対応づけられないという短所になってるわけか。

Structure and Interpretation of Classical Mechanics
The harmonic oscillator

x(t) = a cos(ω t + φ)
(define (proposed-solution t)
  (* 'a (cos (+ (* 'omega t) 'phi))))
http://mitpress.mit.edu/SICM/book-Z-H-12.html

ちらっと見た感じだと、一応普通の数式と対応して書いてあるところもあるようだが…
まあ、ちゃんと読んでみないと何とも言えないだろうな。

MaximaはCommonLispだけど、そのScheme版みたいなのを用意したらどうかなあ。
ギリシャ文字等は今ならUnicodeフル活用の方向で。